2017年03月24日

*妊活の為の・・・番外編 ~ミトコンドリア~

こんにちは。院長の井上です。

 

前回は、鉄分についてお伝えしましたが、今回はミトコンドリアについてです。

 

ミトコンドリアとは、人の細胞1つあたりに数百~数千個存在していて、大きさは長さ10μm、幅0.2μmほどの小さく、円筒形のような形をしている細胞小器官と呼ばれるものです。ミトコンドリア

 

人間の細胞の中に存在するミトコンドリアは、様々な働きをしていますが、中でも1番重要なのは、エネルギーを作り出す働きです。細胞の働きはミトコンドリアの量や質によって決まるといえます。

 

ミトコンドリアの量の減少や質の低下の最大の原因は、「加齢」です。その他、長年の生活習慣もミトコンドリアの量の減少や質を低下させる原因になっています。長年の喫煙、偏食(特に糖質の摂りすぎ)、睡眠不足運動不足などがあげられます。

 

加齢や長年の悪い生活習慣によって、ミトコンドリアの量が減り、質が低下することで老化現象が進んだり卵子の老化」「精子の老化につながるのです。

 

それはなぜか・・・ミトコンドリアの量が減ったり、質が低下してしまうと、作られるエネルギーが減ってしまい、少ないエネルギーは、呼吸や体温調整など、生きる上でもっとも重要な部分に優先的に使われ、遺伝子の修復作業や若さを保つ機能、さらに卵子や精子のエネルギー産生などにエネルギーが使われず、老いや卵子の老化、精子の老化を招いてしまいます。

 

日本不妊治療学会でも、卵子の老化とは、卵子の中にあるミトコンドリアの活動エネルギーが弱まっていることと発表しています。

 

卵子や精子の老化は卵子や精子の質の低下で具体的にどのような状態になるかいうと、

*精子の運動率が悪い=受精率が低い

*卵子が成熟しない=無排卵

*採卵してもグレードが低い=受精率が低い

*受精しない

*胚分割が止まってしまう=移植できない

*着床しても胎児の発育が止まってしまう=流産してしまう

 

では、どうしたらミトコンドリアの量を増やし、質を高められるのか・・・

まずは、前述した生活習慣を改めること。

ミトコンドリアを増やすために良い生活習慣は、このブログのH28.9.4以降の「妊活のための~」を参照して下さい。

その他、ミトコンドリアの1番の役割はエネルギーを作り出す働きなので、体にエネルギーが必要としていることをわからせることでミトコンドリアが増えます。具体的には、

 

きつめの有酸素運動

・有酸素運動に入る前に汗ばむくらいの運動(筋トレやランニングなど)をしてから始める

・空腹時に運動する

有酸素運動にこの2つを合わせることでより効果が高まります。

 

プチ断食

ミトコンドリアを増やすには空腹感がもっとも効果的ということは証明されています。

 

お風呂あがりに足先に水のシャワーをかける

  体が冷えるとミトコンドリアがエネルギーを産生し体を温めます。

 

背筋を伸ばす

背筋を伸ばすことで筋肉が活性化され、ミトコンドリアの産生を促します。

 

片足立ちをする

太ももの筋肉は全身の筋肉の中で1番大きい筋肉です。片足立ちで太ももの筋肉を活性化し、ミトコンドリアを増やしましょう!

 

次回は、コエンザイムQ10についてお伝えします。

 

※このブログでは、子宮や卵巣、ご主人の精子にも原因がないにも関わらず、1年以上赤ちゃんが授からない方に、妊娠しやすいカラダ作りの生活習慣を身に付けていただけるよう、古くから受け継がれている東洋医学の考え方や最新の不妊治療の考え方を、わかりやすくお伝えしていきます。

 

 

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