2017年04月01日

*妊活の為の食事療法 ~栄養学的食事療法・コエンザイムQ10~

こんにちは。院長の井上です。

 

今日から4月ですね。4月1日といえば、「エイプリルフール」ですが、当ブログの内容は本当のことですのでご安心くださいね。

 

さて、前回は、ミトコンドリアについてお伝えしましたが、今回はコエンザイムQ10についてです。702061cfc0a785e9085ad368704dec1b_s

 

コエンザイムQ10とは、肉類や魚介類などに含まれている脂溶性の物質です。

 

コエンザイムQ10が妊活中に摂取する栄養素として理想的な理由は、高い抗酸化作用があることと、ミトコンドリアがエネルギーを作るために欠かせない栄養素であることの2点です。

 

まず女性にとって不妊の原因になってしまうのが「卵子の老化」です。女性は年齢を重ねるごとに余分な活性酸素が増えて、その酸化ストレスによって卵母細胞(卵子の基になる細胞)の遺伝子が傷つけられてしまい、卵子の老化に繋がります

 

この卵子の老化を防ぐためには、コエンザイムQ10に多く含まれる抗酸化作用のある栄養素を摂り入れることが大事です。高い抗酸化作用の効果で、卵子の老化を防いでくれることが期待できます。

 

さらにコエンザイムQ10には、卵子の老化を防いでくれるだけではなく、卵子の成熟を促進してくれる働きも持っています。

卵子は卵母細胞を卵巣で成熟させることで成長していくのですが、この卵巣の機能に深く関わっているのがミトコンドリアです。(前回のブログを参照)

 

コエンザイムQ10は、ミトコンドリアがエネルギーを作るのを助ける栄養素なので、積極的に摂り入れることで卵子の成熟を促してくれるのです。実際にコエンザイムQ10を摂取することで、高齢女性(不妊女性)の成熟卵が増えたという検証結果も確認されています。

 

最近ではクリニック等でも、不妊治療の一環としてコエンザイムQ10を利用するところが増えてきているようです。

 

コエンザイムQ10が持つ高い抗酸力は、精子の質を良くする効果があります。さらにミトコンドリアの働きをサポートすることで、精子の運動率が上がることもわかっています。

 

実際に海外で行われた実験では、1日200mgのコエンザイムQ10を摂取したところ、精子の運動能力が改善されたという研究結果もあります。今のところ過剰摂取による健康被害は確認されていませんが、国内での上限摂取量の基準は300mgとなっています。5617ec5ff9c48ff370941b763e95cb85_s

 

コエンザイムQ10は、レバーイワシブロッコリーほうれん草アーモンド牛乳などにも含まれていますが、量的にはそれほど多くありません。さらにそのまま摂り入れた場合、吸収率は10%程度しかないといわれています。fe7f56d6e8963f84d934c223ea8b1318_s

 

食材から摂取する場合は、ビタミンCビタミンEと一緒に摂り入れるとお互いが連携して効果を発揮することができるとされています。

 

このブログでは、できるだけ自然のもの(食材など)を提案していますが、コエンザイムQ10を効率的に摂取したい方には、吸収しやすいように工夫されているサプリメントをお勧めします。

 

コエンザイムQ10のサプリメントは、「還元型」「酸化型」あります。「還元型」と記載されているサプリは、体内で変換する必要がないので吸収率がアップすることで知られています。逆に「酸化型」のサプリは、体内で還元型に変換して活用されるので、無駄が多く効果を実感しにくいかもしれません。

コエンザイムQ10のサプリメントを購入するときは、成分量や料金で決めるのではなく、吸収率が高い「還元型」のサプリを選ぶことをお勧めします。

 

次回は、人参についてお伝えします。

 

※このブログでは、子宮や卵巣、ご主人の精子にも原因がないにも関わらず、1年以上赤ちゃんが授からない方に、妊娠しやすいカラダ作りの生活習慣を身に付けていただけるよう、古くから受け継がれている東洋医学の考え方や最新の不妊治療の考え方を、わかりやすくお伝えしていきます。

 

 

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