2017年04月28日

*妊活の為の食事療法 ~避けたい食材:トランス脂肪酸①~

前回は、妊活中にできるだけ避けたい飲食物をお伝えしましたが、今回からはなぜ避けた方がよいのか、その理由をお伝えしていきます。今回はトランス脂肪酸の恐怖についてです。

 

トランス脂肪酸とは、常温で液体の植物油に水素添加を行い、脂肪の分子構造に変化を起こして油を固めたもの(マーガリンショートニングなど)で、植物油から人工的に作られた固形油脂をいいます。マーガリンやショートニングは元々、バターやラードの代用品として開発されました。その変化した構造はプラスチックと非常に似ており、プラスチックを食べることと大差はなく「食べるプラスチック」などと呼ばれたりもしています。1a3fec5c02794a8d5e9321ad59dee175_s

 

トランス脂肪酸は、善玉コレステロールを減少させ、悪玉コレステロールを増加させることで、食べ続けると動脈硬化心臓疾患の原因になるといわれている他、老化現象が早まる不妊症、またの原因と言われている活性酸素を体内でたくさん発生させると言われています。

 

WHO(世界保健機関)では、2003年に「トランス脂肪酸」の摂取量を1日の摂取エネルギーの1%未満(約2g)にするべきであると勧告しています。

 

アメリカにおいては、肥満や心臓病、動脈硬化等、「トランス脂肪酸」による影響が大きな原因といわれる病気が増加したことが問題となり、2018年の6月までに、アメリカ政府はトランス脂肪酸を食品添加物から全廃することを決定し、発表しました。また、アメリカだけでなく、カナダ、ブラジル、ウルグアイ、チリ、アルゼンチン等の北アメリカ諸国や南アメリカ諸国、さらに、韓国、台湾、香港などのアジア諸国も「トランス脂肪酸」の含有に関する表示義務があるのですが、日本においては「トランス脂肪酸」を多く含んだ食品に関する規制も、表示義務もないのが現状です。

 

ですから自分の身は自分で守らないといけないということです。

 

健康に生きるために、トランス脂肪酸は摂らないように心掛けたいものですが、妊活中の方には特にトランス脂肪酸を避けて欲しい理由があります。

 

「トランス脂肪酸」の過剰摂取によって、子宮内膜症の発症リスクを高めたり、排卵に悪影響を与えるということは、ハーバード大学の研究チームによって既に報告されています。

 

また、「トランス脂肪酸」の摂取量の多さが、男性の精子濃度の低さと関係があるということも分かっており、さらに、妊娠した後も、脂質が細胞膜を作るので、トランス脂肪酸を多く摂取しているとお腹の中の赤ちゃんの成長に影響が出たり、出産した赤ちゃんに、アトピー症状免疫力低下など様々な影響を与えてしまうということも懸念されています。

 

妊活中や妊娠中はとにかく、トランス脂肪酸を摂らないように努力して下さい。

 

次回は、トランス脂肪酸はどんな食品に入っているのかについてお伝えします。

 

※このブログでは、子宮や卵巣、ご主人の精子にも原因がないにも関わらず、1年以上赤ちゃんが授からない方に、妊娠しやすいカラダ作りの生活習慣を身に付けていただけるよう、古くから受け継がれている東洋医学の考え方や最新の不妊治療の考え方を、わかりやすくお伝えしていきます。

 

 

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