2017年09月30日

夏から始める「素肌美人」~市販の石けんと手作り石けんの違い~

こんにちは。スタッフの西です。

 

これまで、このブログでは、「素肌美人」を目指し、主にメイク落としについて学んできました。

 

今回は、メイク落としや洗顔などで使用する「石けん」に焦点を当ててみます。

 

手作り石けんを使用したことがある方は、初めて使用した時を思い出してください。baf0269e4d922d604b86bd4f25894db1_s

 

市販の石けんとどんな違いがありましたか?

 

 

よく言われるのが、

 

・洗顔後のツッパリ感がない

 

・化粧のノリが変わった

 

・肌がつるつる・スベスベになる

 

・保湿を気にしなくても良くなった

 

などです。

 

 

では、なぜ手作り石けんだと洗顔後こんなに使用感に差がでるのでしょうか?

 

 

その主なポイントは、

 

1.原料の違い

 

2.作り方の違い

 

3.添加物の違い

 

です。

 
【1.原料の違い】

 

市販の石けんの原材料は、主に「牛脂とココナッツ油」です。これは、アメリカから工業用の牛脂を安く買えることが大きな理由といわれています。

 

しかし、牛脂だけではうまく泡立ちません。そこで、泡立ちをよくするためにココナッツ油が15%~25%程度配合されています。

 

一方、手作り石けんでは、オリーブオイル・スイートアーモンドオイル・マカダミアナッツオイル・パームオイル・米油・アボカドオイルなどの食用油か、つばき油・ホホバオイル・シアバターなど化粧品に使うような高級油脂を使用します。石けんの出来は使う油の性質によるといわれていますので、贅沢な油脂を使って作った石けんが肌に優しいのもうなづけます。

 

 

【2.作り方の違い】

 

油脂は、保湿剤であるグリセリンに3つの脂肪酸が結合してできています。ここに苛性ソーダ(NaOH)を加えてかき混ぜると、油脂は脂肪酸とグリセリンに分かれますが、この時の脂肪酸(ナトリウム塩)の部分が純石けんと呼ばれるものになります。
さて、工業的に作られる市販の石けんは、主に、「中和法」や「けん化法」で作られています。

 

 

中和法」は、あらかじめ油脂を「脂肪酸」と「グリセリン」に分けて置き、「脂肪酸」だけをアルカリと反応させて作ります。この方法だと、4時間程度で石けんを作ることができるため、大量に製造される大手メーカーの石けんたちのほとんどがこの方法で作られています。

 

 

一方、「けん化法」は、原料の油脂とアルカリをけん化釜で焚いて作ります。高温でけん化させた後、食塩を加えてグリセリンや不純物を除く(塩析する)ことで、純度の高い石けんを作ることができます。しかし、この「けん化法」だと、石けんができるまでに4~5日かかり、技術も必要なため、今ではこの方法を用いることは少なくなってきましたが、高品質を売りにしている無添加せっけんはこの「けん化法」で作られたものが多いといわれています。

 
手作り石けんでは、最も手間のかかる方法で作ります。まず、40℃前後の低い温度で、油を痛めないようにしてけん化を行い、さらに1か月かけて熟成させるという方法です。この方法は、熱を加えないので一般的に「コールドプロセス法」と呼ばれており、原料油脂の性質を最も生かした石けんが作れます。また、塩析を行わないため、油脂に含まれているグリセリンの成分がそっくり石けんに閉じ込められています。さらに、原料油脂に含まれる、スクワラン・ステロール・ビタミンA・B・Eなど、肌に良いとされる成分も石けんの中に残ったままになります。

 
だから、手作り石けんを使用した後は、いつもより肌がすべすべしたり、ツッパリ感がなかったりするんです!
しかも、肌に良い成分も石けんに残っているため、使えば使うほどお肌に栄養を与えることになります!!

 

 

【3.添加物の違い】

 

最後のポイントです。

 

市販の石けんには、酸化防止剤・金属封鎖剤・着色料・香料などが含まれているものが多くあります。作られて、消費者が購入・使用するまでに時間がかかるため、その間に変色したり酸化して悪臭がしたりすることを防ぐため、どうしても酸化防止剤などを使用する必要があります。なかには、商品価値を高めるためだけに香料や着色料を使用するものもあります。

 

 

しかし、これらの添加物で敏感肌の人などは、アレルギーを起こしてしまうこともありますので可能であれば避けたいところです。

手作り石けんでは、保存料・色素・香料も無添加で作ることができます。石けんの性質も、酸化しにくい油脂を選んだり、古くなる前に使い切るなどすることで、酸化防止剤を使わなくても管理可能です。保湿力の高い油や蜂蜜・洗浄力を高めるスクラブやクレイ、肌荒れを防ぐハーブ類などを自分好みに混ぜ込めるのも手作り石けんの醍醐味です。P1020497

 

 

比べてみると、市販の石けんと手作り石けんでは大きな違いがありますね。

 

 

ちなみに、市販の石けんの中でも高級化粧石けんには、高級油脂を加えて、洗浄後、皮膚に潤滑膜を残すようにしたものもあります。(つっぱらない石けん)が、手作り石けんでは、けん化率を85%~95%におさえて作るのが普通ですので、原料油脂の5%~15%がそのまま石けんの中に残っています。つまり、この油脂が洗浄後も皮膚に残っているので、手作り石けんを使うとスキンケア用のオイルを塗ったようなスベスベの洗いあがりになります。

 

わざわざ数千円もするような高級石鹸を使わなくても同じような効果が手作り石けんでは得られることになります。

 

 

しかも、純石けんに比べて洗浄力が弱いのでその分皮脂を取りすぎない肌に優しい石けんといえます。
なので、敏感肌の人やアトピーをお持ちの方などは手作り石けんの使用をおススメします。

 

実は私も、アトピー肌なので、市販の石けんだと洗っている段階でかゆみがでたり、ツッパリ感があったりで苦労しました。最終的には、「自分で石けんを作ればいい」ということに気が付き、作り始めました。

 

 

ちなみに、私が今使用しているオイルは、オリーブオイルをベースに、パームオイル・米油・パーム核オイルなどを配合し、そこにココナッツオイルやホホバオイルを混ぜる感じにしています。

 

アボカドオイルやグレープシードオイルなんかも使ったりします。P1020304

 

出来上がるまでに1か月と手間はかかりますが、出来上がるまでのワクワク感が癖になりますよ!

 
ご興味のある方は、いつでもご相談くださいね。

 

 

美肌を作るには、毎日のスキンケアを大切にしたいですが、「シンプル」に行いたいですよね。

 

そういう方にも、肌に優しい手作り石けんはおススメですよ!

 

 

次回は、「石けんの洗浄力について」をお伝えします。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
はり灸治療院 美潤
住所:千葉県流山市南流山4‐1‐4
KSビル1階
TEL:04-7199-3734
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆