2017年06月23日

*妊活の為の食事療法 ~避けたい食材:塩分が濃い食べもの~

こんにちは。院長の井上です。

 

前回は、アルコールについてお伝えしましたが、今回は塩分が濃い食べ物(酒の肴など)についてお伝えします。

 

1日の塩分摂取量は、男性で8.0g未満、女性で7.0g未満20154月からの厚生労働省推奨食塩摂取量の目標量)が理想と言われておりますが、私たち日本人の食生活は醤油や味噌などを使った伝統料理が多く、塩分が高い料理が多いのが特徴です。

 

さらに近年は、女性の社会進出が当たり前となり、忙しい主婦の為の外食産業や加工食品が多く出回り、利用する人が多くなりました。

 

外食や加工食品は口当たりを良くするために塩分を多く使用しています日本人の1日あたりの平均塩分摂取量は、男性で11.1g、女性で9.4g(厚生労働省『平成25年国民健康・栄養調査結果の概要』)ですが、塩分を気にせず食事しているは、この平均値を超えていると言われています。

 

体内の塩分濃度が多いと自然妊娠の確率が落ちるという説があります。

 

それはなぜか・・・人体の塩分濃度は、水分量の約0.85%といわれていますが、この塩分濃度より高くなると、濃度を薄めようと体内に水分を貯留します。9bb7c405c108723cbf26324872ebddb8_s

 

体内水分が過多になると、当然浮腫み(むくみ)が生じます。

 

水分の貯留は細胞レベルで起きるので、浮腫みは皮下組織だけでなく、各臓器にまでおよび当然子宮も浮腫むことになります。

 

内臓の浮腫みは各臓器の機能を低下させることはわかっていることですので、当然子宮の機能涕以下も起こります。子宮は赤ちゃんを受け入れて育てるところですから、少しでも機能低下があれば自然妊娠の確率は低下するはずです。

 

では、体内の塩分濃度を0.85%より下げるべく、塩分を極端に減らせばよいのかというとそういうことではありません。塩の主要な成分は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルです。極端な減塩生活は、ミネラル不足を生じます

 

ビタミンと並び、ミネラルは、カラダが正常に機能する上でとても重要な栄養素です。

 

これからの季節、熱中症にならない為に水分補給をするようテレビなどで注意喚起されますが、塩分不足な状況で水分をいくら補給しても、ミネラル不足による、めまいやふらつき、頭痛など、熱中症と同様の症状になってしまうことは意外と知られていません。

 

暑い日に外に長い時間いる場合は、ほんの少しの塩を入れたお水を携帯し、補給して下さい。ポイントは、15分毎に2口ずつ飲むこと。

ミネラル不足は、精神不安定を招き、自律神経やホルモンバランスに悪影響を及ぼしてしまいます。

 

 

次に、正しい塩分の補給についてお話しします。塩分は補給しなくても充分に摂取しているという説がありますが、塩の種類によっては、多く摂取しても腎臓に負担をかけないことがあります。8e797680053e77eb79f3972e4241c616_s

 

塩には、精製塩天然(自然)塩があります。精製塩とは、イオン交換樹脂膜電気透析法(イオン交換膜法)により化学的に作られた塩のことで、人間にとって必要なミネラル分(カリウム、カルシウム、マグネシウム等)や、ニガリが殆ど取り除かれ、塩化ナトリウムが99.5%以上の塩のことを指します。

 

天然(自然)塩とは、主に岩塩や海塩など、塩化ナトリウムやマグネシウム等のミネラルとニガリが自然に含まれている塩をいいます。

 

天然(自然)塩はさらに、天日塩岩塩にわかれますが、日本人は海に囲まれている生活なので、海水から作られる天日塩の方が体質に合っていると言われています。

 

精製塩は、ミネラルが摂取できないだけでなく、体内から排出する際、腎臓の処理が遅くなるために、体内にまだ塩分が不足していると勘違いし、必要以上に塩分を欲するようになり、塩分過多の状況になる言われています。

 

精製塩を使った料理を食べると、つい余計に食べてしまうのは、そういうメカニズムが働くからだと言われており、この状況が長く続くと慢性的な塩分過多となってしまいます。これが慢性的な浮腫みの原因となります。

 

 

腎臓の機能が低下すると、赤ちゃんを受け入れる子宮内の羊水にも異常が生じ、妊娠できない、流産しやすいなどが起こる可能性もあります。

 

スーパーやコンビニのお惣菜やお弁当は、「天然塩使用」との表記がない限り、精製塩を使用されているはずです。もちろん、お酒の肴になるような加工食品もです。

 

自宅のお塩は天然塩に変え、できるだけ、自炊することをお勧めします。

妊娠中の方はもちろん、妊活中のかたも、塩分過多にならにように気を付けるだけでなく、精製塩は口にしないように心掛けて下さい。

 

次回は、カフェインが多い飲み物(コーヒーや濃い緑茶)をお伝えします。

 

※このブログでは、子宮や卵巣、ご主人の精子にも原因がないにも関わらず、1年以上赤ちゃんが授からない方に、妊娠しやすいカラダ作りの生活習慣を身に付けていただけるよう、古くから受け継がれている東洋医学の考え方や最新の不妊治療の考え方を、わかりやすくお伝えしていきます。

 

 

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2017年06月16日

*妊活の為の食事療法 ~避けたい食材:アルコール②~

こんにちは。院長の井上です。

 

前回は、アルコールについてお伝えしましたが、今回もアルコールについての続きをお伝えします。

 

アルコールを飲むと、具体的にどのようなことが体内で起こるのかというと、

 

まず1つめ、「飲酒によりアセドアルデヒドが発生する」

 

2つめ、「飲酒により活性酸素が発生する」

 

飲み過ぎてしまった、次の日の朝から二日酔いになった経験はありますか?

 

二日酔いの原因の一つが、「アセトアルデヒド」という有害物質です。

 

このアセトアルデヒドは、アルコールに含まれているエタノールが代謝される際に発生しますが、人体にとって有害物質なので、頭痛や吐き気など気分が悪くなってしまうのです。

 

大人でも有害な物質なので、胎児にとってはかなり悪影響が出てしまう可能性があります。

 

アセトアルデヒドは、赤ちゃんの遺伝子情報を壊してしまう恐れがあると言われています。しかも、妊娠初期の頃が最も影響を受けやすいといわれていますので、妊活中に赤ちゃんができたことに気がつかずに飲酒をしてしまい、知らないうちに赤ちゃんに悪影響を与えてしまうということにもなりかねません。

 

このようなことを避けるためにも、妊活中に二日酔いになるような飲み方は絶対に避けて下さいね。370143

 

次に活性酸素についてですが、活性酸素は卵子の質を低下させると言われています。飲酒によって活性酸素が増えるのは、体内に入ったアルコールが分解される過程で、活性酸素を発生させてしまうためです。

 

活性酸素が体内に増えすぎてしまうと、細胞レベルで「酸化」が起こります。これは鉄がさびることや、りんごの皮をむいてすぐに赤くなることと同じです。体内で酸化が起こると、癌のリスクが高まったり、老化現象が早まったりします。

 

妊活中に活性酸素が増えると卵子が老化します。老化した卵子は質が悪いので、妊娠に至らない卵子または流産しやすい卵子ということになります。

 

活性酸素をなるべく発生させないように気をつけることが重要なのですが、まずは、禁酒することが1番手っ取り早い方法です。

 

ただし、人によってはお酒を断つことでのストレスによって活性酸素が大量に発生する場合があります

 

なので、リセットしたら(生理が来てしまったら)飲酒できる!と決めておくのはどうでしょうか?リセットした時の落ち込みを友人やご主人と楽しく過ごす手段として、アルコールを飲むのであれば、新たな気持ちに切り替えられるのではないかと思います。

 

さらにもし、ワインがお好きでしたら、リセット時のアルコールは赤ワインをお勧めします。赤ワインには、ポリフェノールが多量に含まれており、ポリフェノールには活性酸素を退治してくれる効果の「抗酸化作用」があります

 

飲み過ぎなければ、赤ワインは妊活に良い影響をもたらすという研究結果もあります。

 

お酒がどうしても飲みたい時や、リセット時には、赤ワインがお勧めです。

 

次回は、塩分が濃い食べ物(酒の肴など)をお伝えします。

 

※このブログでは、子宮や卵巣、ご主人の精子にも原因がないにも関わらず、1年以上赤ちゃんが授からない方に、妊娠しやすいカラダ作りの生活習慣を身に付けていただけるよう、古くから受け継がれている東洋医学の考え方や最新の不妊治療の考え方を、わかりやすくお伝えしていきます。

 

 

 

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2017年06月09日

*妊活の為の食事療法 ~避けたい食材:アルコール①~

おはようございます。院長の井上です。

 

前回は、白砂糖の恐怖についてお伝えしましたが、今回はアルコールについて、

なぜアルコールが妊活に良くないのかを今回と次回に分けてお伝えします。

 

妊活中でも、若い頃からの習慣や仕事のストレス発散の為、夕食とともにアルコール(お酒)を飲んでいる方は多いかと思います。

これからの時期、仕事を終えて飲むビールは最高に美味しいと私も思います。ec3c05a268175c957e127c74ba346ea3_s

 

でも…妊活中の方!できることなら禁酒しましょう!

 

アルコールと不妊が関係していることは既にわかっていることです。でもその詳しいメカニズムは、現時点では不明です。アルコールを摂取すると妊娠に関する女性ホルモンに影響が出るからだと言われています。実際にアルコールを常時飲んでいる場合、妊娠率が低くなることはわかっています。女性が1日にアルコールを毎日2杯飲むと、飲まない人に比べ、不妊率は60%増加するとの報告があります。

 

アルコールは肝臓で分解されますが、エストロゲンの分解も肝臓でおこなわれます。通常、余分なエストロゲンは肝臓で処理されて、尿として身体の外に出されます。しかし、アルコールを摂ると肝臓ではアルコールの分解が優先されます。

 

つまり、アルコールの処理に追われている肝臓では、エストロゲンが処理できず、処理できないエストロゲンは再び血液に戻され、体内濃度が上昇します。

 

エストロゲンの代表であるエストラジオール(E2)は、婦人科の検査で必ず行いますが、標準値は、卵胞期(月経開始から排卵まで)前期:10~85 pg、卵胞期後期:50~250 pg 、排卵期:120~450 pg 、黄体期(排卵後から月経まで):10~350 pg 、閉経後: 21 pg以下 です。

 

エストロゲンの分解よりもアルコール分解が優先されると、エストラジオールが基準値よりも高くなります。

 

エストラジオールが基準値よりも高くなると、次の周期にホルモンバランスが崩れ、生理周期が大幅に乱れたり、排卵できないこともあります。その場合は自然妊娠はできません。

 

アルコールは、たとえ少量でも継続的に摂取し続けると、ホルモンの乱れを引き起こし、妊娠に関する機能に影響してしまいます。

 

では、摂取量はどのくらいがよいのか・・・例えば、毎日飲むことは妊娠の確率を低くするため、アルコールはお付き合いがある時だけにして、毎日飲むことはやめましょう。

 

飲む量も、適度な分量(グラスに1杯程度)が良いのは言うまでもありません。アルコールの摂取量が多い人ほど、妊娠する確率が低いことは研究からもわかっています。妊娠したいのでしたら、飲めるからと言って多量に飲むことは避けましょう。370143

 

もしアルコールを過剰に摂っている方は、まだ手遅れではありません今からアルコールを止めることで、妊娠する確率は徐々に回復します。

 

次回は、アルコール②をお伝えします。

 

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